海の酸性化で貝類の養殖が将来できなくなる? 宮城・南三陸町で調査が始まる

khb東日本放送
9 Aug 202207:35

Summary

TLDR海が酸性化しているという問題が、将来カキやホタテなどの貝類が養殖できなくなるかもしれないと懸念されています。南三陸町の職女が志津川湾で環境調査を行い、二酸化炭素の増加が海水のアルカリ性から酸性に近づけることが原因とされています。日本近海のpH値の変化や、養殖カキの成長に影響を与える酸性化の進行が報告されています。専門家は、pH7.6が貝類にとって危険な値であり、今後数十年でその影響が現れる可能性があると指摘しています。対策として、二酸化炭素排出の削減や河川からの有機物の量の減少が提案されています。

Takeaways

  • 🌊 海が酸性化しているという現象が、将来的にはカキやホタテなどの養殖に影響を与える可能性があるとされています。
  • 📊 南三陸町で環境調査が行われており、太宰明宏さんが志津川湾の海の酸性化について調べています。
  • 💧 大気中の二酸化炭素が海に溶け込むことで、海水がアルカリ性から酸性に近づいていく現象が起こっています。
  • 📈 近年、社会活動や森林の伐採により、大気中の二酸化炭素の量が激増し、海の吸収量も増加しています。
  • 🔍 気象庁によると、海が吸収した二酸化炭素の量は過去20年で2倍近くに増加したと報告されています。
  • 📉 pH値が小さくなるほど海水は酸性に近づいており、日本近海のpH値は徐々に下がり続けています。
  • 🐚 カキの養殖に関わる後藤真也さんは、海洋酸性化が貝類の成長に影響を与えると懸念しています。
  • 🦪 海の酸性化が進むと、炭酸カルシウムの形成が妨げられ、貝類の成長に悪影響を及ぼす可能性があると予測されています。
  • 📚 太宰さんは志津川湾のカキ養殖場などで海水のpHのモニタリング調査を行っており、酸性化の進む具合を調べています。
  • 🌐 海の酸性化は世界中で起きている問題で、アメリカでは海底の酸性化が進んだ水が湧き上がったことで貝類が大量死した事例があります。
  • 🛠️ 対策として、二酸化炭素の排出量を減らすだけでなく、河川からの有機物の量を減らすことも有効な対策の一つだとされています。

Q & A

  • 海の酸性化とはどのような現象ですか?

    -海の酸性化とは、人間が排出する二酸化炭素が海に溶け込んで、海水がアルカリ性から酸性に近づく現象です。

  • 二酸化炭素が海に溶けるとどうなりますか?

    -二酸化炭素が海に溶けると、弱い酸性を示すようになり、海水のpH値が低下します。

  • 南三陸町での海の酸性化に関する調査は誰が行っていますか?

    -一般社団法人サスティナビリティセンターの太宰明宏さんが行っています。

  • 海の酸性化が進むと貝類にどのような影響がありますか?

    -貝類は炭酸カルシウムの殻を作りますが、酸性化が進むと殻が溶けてしまい、うまく成長できず死んでしまう可能性があります。

  • 日本近海のpH値はどのように変化していますか?

    -日本近海のpH値は、1998年から2020年にかけて10年間で約0.1単位ずつ低下し続けています。

  • 南三陸町のカキ養殖業者、後藤真也さんの懸念は何ですか?

    -後藤真也さんは、海の酸性化が進むとカキの幼生が育たなくなり、養殖ができなくなることを心配しています。

  • 調査ではどのようなpH値が危険とされていますか?

    -調査では、pH 7.6がカキの幼生にとって危険な値とされています。

  • 太宰明宏さんの調査ではどのような結果が出ていますか?

    -太宰明宏さんの調査では、pH値が8前後で安定していますが、時々pH 7.6まで低下することが確認されています。

  • 将来の海の酸性化による影響はどのように予測されていますか?

    -将来、海の酸性化が進むと、カキなどの貝類の幼生が育たなくなり、生態系や水産業に深刻な影響を与えると予測されています。

  • 海の酸性化の原因の一つとされる河川から流入する有機物について、どのような対策が考えられていますか?

    -河川から流入する有機物の量を減らすことが対策の一つとされており、これにより海の酸性化の進行を抑えることが期待されています。

Outlines

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🌊 海の酸性化とその影響

海が酸性化する現象が進行中で、将来的にはカキやホタテなどの養殖が困難になる可能性があります。水産業の街、南三陸町でも調査が始まっています。サスティナビリティセンターの太宰明宏さんは、志津川湾で海の酸性化を調べています。人間の活動により、二酸化炭素が増え、海水がアルカリ性から酸性へと変わりつつあります。近年、大気中の二酸化炭素が増加し、海の吸収量も増加しています。気象庁によると、過去20年で海が吸収した二酸化炭素の量は2倍近くに増えました。1998年から2022年にかけて、日本近海の海水のpH値は下がり続けています。

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🐚 カキ養殖への影響

南三陸町戸倉地区で20年近くカキの養殖をしている後藤真也さんは、海の酸性化がカキに与える影響を心配しています。酸性化が進むと、カキの幼生がうまく成長せず、死んでしまう可能性があります。実際に酸性化の影響を受けたカキの幼生は変形し、成長できていません。後藤さんは、地域のカキ養殖を守るために今できることを模索しています。

Mindmap

Keywords

💡海の酸性化

海の酸性化とは、海水が酸性に近づく現象を指します。これは大気中の二酸化炭素が海に溶け込むことで起こります。ビデオでは、南三陸町の海でこの現象が進行しており、将来的にカキやホタテの養殖に深刻な影響を与える可能性があると説明されています。

💡二酸化炭素

二酸化炭素(CO2)は、人間の活動によって増加し、海に溶け込むと海水を酸性にします。ビデオでは、二酸化炭素が海の酸性化の主要な原因であり、その量が過去20年で急増したことが述べられています。

💡pH値

pH値は、溶液の酸性度やアルカリ性を示す指標です。ビデオでは、海水のpH値が8.1から徐々に低下し、酸性化が進行していることが説明されています。pH値が低いほど酸性が強く、カキのような海洋生物に悪影響を与えます。

💡サスティナビリティセンター

サスティナビリティセンターは、環境保護や持続可能な発展を目指す団体です。ビデオでは、太宰明宏さんがこのセンターの一員として南三陸町で海の酸性化調査を行っている様子が紹介されています。

💡カキの養殖

カキの養殖は、カキを人工的に育てることです。ビデオでは、後藤真也さんが20年間カキの養殖を行っており、海の酸性化がカキの成長に悪影響を与えることを懸念していると語られています。

💡炭酸カルシウム

炭酸カルシウムは、カキの殻を構成する物質です。ビデオでは、海の酸性化が進行すると炭酸カルシウムが溶けやすくなり、カキの殻がうまく形成されないことが説明されています。

💡森林の伐採

森林の伐採は、二酸化炭素の吸収源である森林が減少することを指します。ビデオでは、伐採により大気中の二酸化炭素の量が増え、海の酸性化が進行する一因となっていると説明されています。

💡志津川湾

志津川湾は、南三陸町にある湾です。ビデオでは、この湾で海の酸性化の調査が行われており、カキの養殖にも影響を与える可能性があることが示されています。

💡環境調査

環境調査は、自然環境の状態を調べる活動です。ビデオでは、太宰明宏さんが志津川湾で海水のpH値をモニタリングし、酸性化の進行具合を調査しています。

💡二酸化炭素の排出削減

二酸化炭素の排出削減は、CO2の放出量を減らす取り組みです。ビデオでは、小野爪雄さんが、海の酸性化を防ぐためには二酸化炭素の排出量を減らすことが必要だと述べています。

Highlights

海が酸性化するという現象です, 将来カキやホタテなどの貝類が養殖できなくなるかもしれないと言われていて, 南三陸町でも調査が始まっています。

太宰明宏さんが志津川湾で調べているのは海の酸性化についてです。

人間が排出する二酸化炭素が海に溶け込み、海水がアルカリ性から酸性に近づいていく現象です。

海は弱アルカリ性の性質を持っていて、海面では大気中の二酸化炭素が海に溶け込む現象が起きています。

近年の社会活動の活発化や森林の伐採により、大気中の二酸化炭素の量が激増しました。

海の吸収量も増え、酸性に近づいています。

気象庁によると、海が吸収した二酸化炭素の量は29億トンで、過去20年で2倍近くに増加しました。

海水のpHはおよそ8.1とされていますが、徐々に酸性よりの緑や黄色が広がっています。

日本近海のpHは、1998年から去年にかけて10年あたり約0.1単位下がり続けています。

将来予測では今世紀末ぐらいにはかなり危ない状態になると分かっています。

南三陸町戸倉地区で20年近くカキの養殖をしている後藤真也さんは、海の酸性化がカキに及ぼす影響を心配しています。

海洋酸性化が進むと、カキの幼生がうまく育たず養殖できなくなると予測されています。

左が正常なカキの幼生、右が酸性化させた海水で育てたカキの幼生です。

酸性化の影響を受けたカキの幼生は変形し、成長できていないことが分かります。

後藤さんは地域のカキ養殖を守るために今できることを模索しています。

太宰さんは志津川湾のカキの養殖場や河口付近など5カ所で海水のpHのモニタリング調査を行っています。

国立研究開発法人水産研究教育機構の小野爪をさんは、ph7.6はカキの幼生にとって危険な値だとして、遠くない将来に影響が出始めると指摘しています。

小野さんは、二酸化炭素自体の排出量を減らすことに加え、河川から流入する有機物の量を減らすなど今からできる対策があると話します。

対策を取れば必ず有効に働くと小野さんは言います。

海の酸性化は世界中で起きている現象です。

サスティナビリティセンターの太宰さんは、東北大学と協力して二酸化炭素を吸収する階層を増やす取り組みを始めたいと話していました。

Transcripts

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海が酸性化するという現象です

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将来カキやホタテなどの貝類が養殖でき

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なくなるかもしれないと言われていて

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水産業の街南三陸町でも調査が始まってい

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ますその現場を取材しました

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san dan

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です

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[音楽]

play00:26

の南三陸町で環境調査を行っている職女

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一般社団法人

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サスティナビリティセンターの太宰明宏

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さんですとっても良いでしょう

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太宰さんが志津川湾で調べているのは海の

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酸性化についてですを

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人間かつ分でる二酸化炭素が今どんどん

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増えてるわけですけどそれが海に溶け込ん

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でですね

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海水が

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アルカリ性から賛成方に近づいていくと

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いう現象ですね

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海は弱アルカリ性の性質を持っていて海面

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では大気中の二酸化炭素が海に溶け込む

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現象が起きています

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二酸化炭素は解けるとを弱い酸性を示し

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ますが

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近年の社会活動の活発化や森林の伐採に

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より大気中の二酸化炭素の量が激増

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[音楽]

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海の吸収量も増え賛成に近づいているの

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です

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気象庁によるとおととし海が吸収した二

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酸化炭素の量は29億トントップ

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過去20年で2倍近くに増加しました

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[音楽]

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値が小さいほど賛成に近づいていることを

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示す ph では海水はおよそ8.1とさ

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れています

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こちらは日本近海の ph の分布です

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[音楽]

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1998年はアルカリ性よりの濃い青色が

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目立ちますが

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時間を進めると徐々に賛成よりの緑や黄色

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が広がっているのがわかります

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[音楽]

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日本近海の ph は

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1998年から去年にかけて10年あたり

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a 10名にのケースで下がり続けている

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のです

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御坂竜の歯医者をとらえなければやっぱり

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サイズせいかどんどん進んでいきますので

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将来予測でいうとまあ今世紀末ぐらいには

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かなり

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危ない状態になるというのは分かっている

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ので

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静かに進む海の酸性化

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将来海の生き物に深刻な影響を与えると

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懸念されています

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南三陸町戸倉地区で20年近くカキの養殖

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をしている後藤真也さんです

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ぷっ

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海の酸性化敵に及ぼす影響を心配してい

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ます

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この白いのがこれでも卵です

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ですねあのちょうど今から降

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柿の種を取るシーズンになるんですけど

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えっと海洋酸性化の進むとあの下記の要請

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がぽ育たなくなって暁色できなくなるに

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つながっていくので

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下記は夏に判断し生まれた妖精が来たて貝

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の貝殻などに付着して1年から3年ほど

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かけて成長します

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この時下記の要請は炭酸カルシウムの空を

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作りますが

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海が酸性に近づくとこのからが溶けて

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しまい

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うまく成長できず死んでしまうと予測され

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ているのです

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左が正常

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右が酸性化させた改正で育てた下記の要請

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です

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酸性化の影響を受けた書は変形してしまい

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成長できていないことがわかります

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連環160トンものカキを出荷する戸倉

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地区

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海の酸性化の影響はまだ見られていません

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後藤さんは地域の形はいう守ろうと今

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できることを模索しています

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影響学校出てきてから対策するっていうの

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ではぜて遅いと思うので今からこうそう

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いうのにこう勉強だったり何かやれること

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があればこう協力して行ったりいってする

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のはこうやっぱりこう

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あの継続的な皇居にをやっていくために

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必要なんじゃないかなと思っています

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サスティナビリティセンターの太宰さんは

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おととしから

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志津川湾のカキの養殖場や河口付近など5

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カ所で海水の ph のモニタリング調査

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を始め酸性化の進み具合を調べています

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結果出なかったらわかっ

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大堤これ見る8

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前後みたいな感じですよね

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phj

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味っていうのは弱アルカリ性

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海の一般的な値と言ってもいいかなと思う

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んですけどたまにこうちょっと陥るところ

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がある

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ここ長そうですけどね

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ちょっと落ちてますよねここ7点まあ

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ロックとか

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一番低いですかねぇ

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海の酸性化に詳しく

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志津川湾の調査にも参加している国立研究

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開発法人水産研究教育機構のをの爪をさん

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ph 7.6は下記の要請にとって危険な

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値だとして

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遠くない将来に影響が出始めると指摘して

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います

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今後数十年くらいのスケールでだんだん

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だんだんその危険な ph になる期間が

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長くってきたり回数が増えたりってことも

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少しずつ進んでいくっていうことだと思い

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ます

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最終的に100年ぐらい経った後はですね

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多分その一生まれた

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陽性であっても全部危なくなってしまうっ

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ていうことを乳がんになってしまうだろう

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なと

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小野さんは二酸化炭素自体の排出量を

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減らすことに加え

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海の酸性化の原因の一つとされる河川から

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流入する有機物の量を減らすなど今から

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できる対策があると話します

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まだまだ対策をする時間がありますし対策

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を取れば必ず有効に働くなっています

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7地球温暖化ですでに挙手の変化とか

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磯焼けなど影響でてますから海の酸性化の

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重なると深刻桟橋ますよねそうですね

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小野さんによりますと海の酸性化というの

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は世界中で起きているということで

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たとえばアメリカでは2000年代前半に

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海底にある酸性化が進んだ水が湧き上がっ

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たことで下記の要請が大量死した事例も

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あるということですそして

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サスティナビリティセンターの太宰さんは

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来年にも東北大学と協力して二酸化炭素を

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吸収する階層を増やす取り組みを志津川湾

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で始めたいと話していました

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